BLUE WIND

SEP船(23,539t)

BLUE WINDは、洋上風力発電施設の建設を専門とする自航式SEP船(自己昇降式作業台船)です。

2023年に船舶管理を開始し、世界最大級のクレーン性能と搭載能力を備えた本船は、日本における洋上風力発電施設建設プロジェクトの最前線に立つ船舶です。

BLUE WINDが担う役割

BLUEWIND 船上クレーン

最大揚重能力2,500tクレーン

最大吊上能力2,500tを備えた全旋回式の船上クレーン。

全旋回式のため、船体の向きに制約されず吊荷の位置決めが可能。

洋上風力発電設備の基礎・主要構造物の据付や、海洋プラットフォームの大型モジュール搭載・撤去など、陸上クレーンではアクセスできない洋上での超重量物ハンドリングに対応します。

ジャッキアップレグ(昇降脚)
& Riser Water Pump(海水揚水ポンプ)

船体に装備された複数の脚(レグ)を海底に接地させ、船体を海面上に持ち上げて固定する装置。波浪の影響を排除した安定姿勢で作業できる点が最大の特長で、洋上風力発電設備の据付・メンテナンスや海上構造物の建設などに使用されます。

ジャッキアップ時は船体が海面上に上昇するため、通常の海水吸入口(シーチェスト)からの取水ができなくなります。Riser Water Pumpはレグに沿って設置され、海面から船体へ海水を汲み上げることで、冷却・消防・バラスト等の船内システムへの海水供給を維持する装置です。

ディーゼル電気推進

ディーゼル発電機で電力を生成し、電動モーターで推進器を駆動する方式。エンジンとプロペラが機械的に直結していないため、負荷に応じた発電機の台数制御が可能で、燃費効率と環境性能に優れます。

また、発生した電力を推進だけでなくDP装置やクレーン等の大型作業機器にも柔軟に配分できるため、多様なオペレーションが求められるオフショア作業船に適した推進方式です。

大型甲板(広域積載スペース)

洋上風力発電設備の施工では、基礎・タワー・ブレード等の大型部材を港と洋上サイトの間で繰り返し輸送する必要があります。広い甲板面積を持つことで、複数基分の部材を一括搭載でき、往復回数の削減による工期短縮とコスト低減に直結します。

甲板強度も高く設計されており、重量物の安全な固縛・保管にも対応します。

BLUE WIND 大型甲板

DUAL DP(二重冗長型自動船位保持装置)

DP装置を二重冗長構成としたシステム。発電機・スラスター・制御系統を独立した2系統以上に分離し、いずれか1系統に単一故障(Single Point Failure)が発生しても船位保持を継続できる設計。

洋上風力発電設備の据付やドリリングなど、万一の位置逸脱が重大事故や設備損傷に直結する高精度オペレーションで要求されます。

BLUE WINDのDUAL DP(二重冗長型自動船位保持装置)

大規模居住設備(最大130名収容)

洋上風力発電の建設・メンテナンスプロジェクトでは、施工技術者・オペレーター・安全管理者など多職種のプロジェクト要員が同時に乗船する必要があります。

最大130名を収容できる居住設備を備えることで、客先のプロジェクト人員を一隻に集約でき、支援船の追加手配や人員の洋上交代頻度を抑え、プロジェクト全体の効率化に貢献します。

レクリエーション設備(トレーニングルーム・シアタールーム等)

大人数が長期間にわたり洋上で生活するプロジェクトでは、乗船者の心身の健康維持が安全運航とパフォーマンスの基盤となります。

トレーニングルームやシアタールームをはじめとするレクリエーション設備を充実させることで、MLC(海上労働条約)の居住環境基準を満たすだけでなく、プロジェクト要員の福利厚生を高い水準で確保します。

乗船者のコンディション維持は、長期プロジェクトの生産性にも直結する要素です。

特徴

本船最大の特徴は、世界最大級のクレーン性能を持つ点です。大型風車の部材も一度に設置できる揚重能力と揚重高さを備えており、安定した施工を実現します。

長周期波浪(うねり)に対応した設計を持ち、既存のSEP船と比較して高い稼働率を発揮します。また、広い甲板により複数基分の風車部材を一括して運べるため、高効率な施工が可能です。自航式であるため曳航船が不要であり、現場間の移動が機動的に行えます。

この機動性の高さが、複数の風力発電所をまたぐ施工計画において大きな強みとなります。

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